あなたは
PERFECT DAYS
と聞いて何を思い浮かべるだろうか?
もし、ん?映画のこと?と思ってまだ観ていないのであれば、ぜひ観てほしい。
え?ルー・リードじゃなくて?と思った方、もちろん観てほしい。
完璧な一日ってこと?なにそれ?って思った方ももちろん、ぜひ!
とにかく、色々と語り合いたくなる映画だ。
だから単純に多くの人にみて、語り合えたら、と思わずにはいられない。
少し前置きを話すと、ヴィム・ヴェンダース監督が大好きである。
けれど、私は長いこと、映画というものから遠ざかっていた。
ここ10年くらいは、人生がめまぐるしく大きく変わり、正直気持ちが映画というものまで及ばなかった。
まぁ要するに子育てやら仕事やらで余裕がなかった、と(笑)
私は映画マニアだとは言えないけれど、都内のミニシアターやオールナイトで映画を見たようなタイプで卒論も一応、題材は映画である。
それにも関わらず、もう青春の1ページ?くらいの過去のものに映画はなりつつあった。
が、実は少し前、母が教えてくれたのだ。
確かあなたの好きな監督が東京を題材にした映画が話題になってるよ、と言われ、え?ヴィム・ヴェンダース?!マジか?!と思った記憶がある。
それでもその時はスルーしてしまった、私。
もう映画館に何時間も拘束される?ような時間ないっすよ、私。
だって毎日、立ってご飯食べてるんですから(笑)
みたいに勝手にうーん多分見に行けないから、後で機会があったら(配信とかになったら)見ようかなーくらいに留めておいた。
でも、それでも、偶然は重なる。
北欧、暮らしの道具店のラジオ(第152夜)
【ラジオ|チャポンと行こう!】第152夜:ご飯づくりのスランプ期がやってきた……! 苦手な家事・整う家事トークしてみました - 北欧、暮らしの道具店
にて例の佐藤店長が PERFECT DAYSについて、
「私が今観たかったのはこういう映画なんだよね」
という一言。
もうこれは観ずにはいられない、という衝動に近いようなものが走る。
映画の詳細は、佐藤店長はおっしゃっていなかったが、その一言にぐぐっと惹きつけられた。
さて。肝心の感想。
まず、タイトルが本当に意味深い。
映画で描かれているのは、主人公の人生(日々)だけど、ある意味、これって本当にパーフェクトだよな、と率直に思った。
そして、自分の日々についても、ある意味でパーフェクトだよな、と。
そう人生はある意味で、すでに満ち足りているものなのだ、と。
確かに平山の日々を個別にかいつまんでみると、ちょっと悲しい、心痛むこともある。少し嫌な言い方かもしれないが、わかりやすい言葉で言うならば、「かわいそう」と思う瞬間もある。
でも、100%悲しいのか?そこに希望はないのか?というと、そんなことはないんだよね。
ここは映画をご覧いただきたい、まさにおすすめポイント?ではあるのだけど、とても映画を観ていると希望も多い、というのが素直な感想だ。
そう、一見「かわいそう」かもしれないが、その人それぞれ希望があり、それを感じさせてくれる瞬間が人生にはある。
そう、だからそれは平山だけでなく、あなたも、私も、なのですよ、と監督が優しく語りかけてくれるよな気がして、少し泣きそうになった。
その眼差しが温かい。
大好きな監督から久々に手紙をもらったような気分になる。
ありがとう、監督。
私は監督からもらった、この感覚、この気持ちをずっと心に留めて生きていきたい。
※ぜひ予備情報はなく、観てほしいけれど、一応。
www.perfectdays-movie.jp